埼玉県の越谷市立病院で2019年、左腎尿管の摘出手術を受けた患者が、腹腔(ふくくう)鏡操作時に大腸に穴が開いて死亡した事故があり、同市は28日、「医療過誤ではないが死亡に至った責任はある」として、遺族に損害賠償1500万円を支払うことで和解したと発表した。9月議会での承認を経て支払う。
患者は同市の男性(当時86歳)。病院によると、同年11月12日に腹腔鏡による手術を受け、発熱や腹痛のため13日に再手術が施されたが、大腸が傷ついたことに伴う腹膜炎などで15日に死亡した。
遺族は「過失があったのでは」と病院に訴え、病院側は「腹部が癒着するなどしており合併症の範囲内」と主張。一般社団法人・日本医療安全調査機構の調査を経て双方が話し合い、和解が成立した。【武田良敬】
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