架空のものとみられる映画祭のサイトが、ネット上で複数確認されました。
その目的は、希望者から出品料をだまし取る“ニセ映画祭”エントリー料詐欺とみられています。
トップページに「大阪国際短編映画祭」と書かれたこのサイトは、“ニセ映画祭”とされる一つです。
中には、映画上映の様子などの画像が複数確認できます。
様々な映画を撮っている監督の八十川勝さんは、普段使っている別のサイトからこの映画祭の英語サイトを見つけ、出品したと話します。
垂水映画劇団・八十川勝監督:
(1作品の出品料に)18ドル出してます。高い安いでいうと普通ぐらいかと。
1作品の出品料は、日本円で約2600円。
八十川さんは2作品出品し、5000円以上支払ったといいます。
その後、知人から「大阪国際映画祭」の日本語サイトを教えてもらったことで事態が一変します。
垂水映画劇団・八十川勝監督:
(映画祭の)公式サイトに全然映画祭とは関係ない、上映した時の(私の)舞台挨拶の写真が勝手に使われていたんですよね。
ロゴなどを合成され、勝手に使われていたといいます。
八十川さんは、この写真を撮影した映画館に“映画祭”について問い合わせます。
垂水映画劇団・八十川勝監督:
(映画館から)「このような映画祭を上映する予定は全くありません」というふうに連絡が来て、そこで明らかに(映画祭が)おかしいなというのが分かった。
映画祭側から八十川さん宛てに来たメールには、「キャンセルや返金に応じる」などと書かれていました。
しかし、八十川さんは警察への相談を検討しています。
垂水映画劇団・八十川勝監督:
普通にやめてほしいですよね。いたずらされるというか、純粋に気持ちのいいものじゃない。
エントリー料詐欺が目的とみられる映画祭のサイトは、他にも確認されています。
それが、「京都カワラマチフィルムフェスティバル」や「第9回広島短編映画祭」と書かれたサイトです。
しかし、開催場所と書かれたそれぞれの会場は、「この映画祭とは一切関係ございません」などと映画祭との関係を否定しています。
ただし、広島短編映画祭の運営委員会は、「虚偽の報道は事実に基づかない」などとする声明を出しています。
「イット!」は、偽の映画祭サイトに連絡先を無断使用された愛知・名古屋市内で40年以上続く映画館の関係者を取材しました。
シネマスコーレ・木全純治代表:
こちらは全く関知していないので調べたら、架空の映画祭がデータとして載っていた。
映画監督の松本卓也さんは、約3000円支払い、出品したといいます。
被害を訴える松本卓也監督:
作り手の気持ちを踏みにじるような行為。とても遺憾に思っております。
映画館側は、警察に被害届を出したということです。
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