香川県内の女性議員6人が作ったハンドブック「女性目線の災害対策」=佐々木雅彦撮影

 災害時の避難先で埋もれがちな女性の声を知ってほしいと、香川県内の女性議員6人がハンドブック「女性目線の災害対策」を作った。性被害に遭った事例や生理用品の配布を巡る問題点などを記載し、防災グッズをそろえるためのチェック項目も盛り込んだ。

 避難所運営や避難者支援ではこれまで、女性ならではの悩みや不安への配慮がなおざりになっていることが指摘されてきた。

 ハンドブックでは、過去に報道された記事などを参考にして、災害時に起きうることを項目別に列挙した。「避難所で夜になると男の人が毛布に入ってくる。周りの人も見て見ぬふりをして助けてくれなかった」といった性被害の声を挙げた。また、生理用品について「配布するスタッフが男性では言いづらい」という声や、「避難所では女性の下着が一つもない光景が見られる」などと女性にとって洗濯物を干しづらい環境であることを示す実例も紹介している。

 相談窓口も紹介し、各都道府県警の性犯罪相談電話につながる全国共通番号「♯8103」や、各地の性暴力被害支援センターにつながる全国共通番号「#8891」などを記した。

 作成したのは高松市、綾川町、多度津町、土庄町の議員たちだ。福家利智子・綾川町議は「被害に遭わないためにも、実際にどんな困難があるのか知ってほしい。そうすれば対応もしやすくなる」と話し、「ポケットに入るサイズなので携帯してもらえれば」と呼びかけている。

 ハンドブックは立憲民主党香川県連が配布している。問い合わせは同県連(087・802・9600)。【佐々木雅彦】

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