台風7号はお盆休みの終盤に関東を直撃する可能性もあります。
どんな影響を受けるのか、川原浩揮気象予報士と見ていきます。

最新の予想を見ると13日や14日朝に出されたものよりも、ルートがだいぶ海側、東側にずれてきました。
ただ、ルートは海側になりましたが安心はできない状況で、勢力は引き続きかなり「強い」まま、ピークの状態で関東に直撃する恐れが引き続き残っている状況です。

──なぜ海側に行った?
台風の東側には太平洋高気圧がいますが、このふちを通るように台風はルートをとることが多く、予想よりも太平洋高気圧の張り出しが弱まっているような状況があり、だんだんと更新されるたびに海側のルートになっている状況です。

──中心が少しずれたが、それでも油断をしてはいけない?
台風の勢力自体がかなり強く、最大瞬間風速がまだ60メートルのままで近づいてくるため、かなり雨風は影響を与えそうです。

詳しくレーダーで見ていくと、現在、小笠原諸島に最接近していますが、北上していき、15日に伊豆諸島に最も近づき、本州・関東では15日の夜辺りから影響が出始めます。そして、16日午後に直撃の恐れが引き続き出されていて、この辺りが雨風のピークとなり、17日に離れていくというような予想になっています。

──具体的にどのエリアが警戒するべき?
まず「雨・風の予想」を16日午前0時からみていくと、南から雨風が強まっていき、午前8時ごろ、沿岸部で影響が強まる予想。
神奈川・千葉、特に半島の先の方の辺りは、雨と風がかなり強くなる予想になっています。その後、16日午後5時ごろ、台風の本体が神奈川県の三浦半島の南側に見えてきます。
いろいろなモデルがあるため、必ずこのとおりになるというわけではないですが、雨風を予想するモデルの中では、三浦半島もしくは千葉県辺り、また、あくまで1つのモデルとして、間の海を通ってきた場合は都心辺りに上陸する可能性もあるとお考えください。
進路予想図はあくまで中心が70%の確率で入るルートの予想になるため、3割はそれに外れたルートを通る可能性もあります。

「雨・風の予想」の図をもう少し動かしていくと、16日午後10時ごろ、夜の遅い時間帯にかけて台風の中心が都心の辺りに来ると、1つの予想として出されている状況。

夜の時間帯の移動については、横殴りの雨風がかなり強く出ている時間帯と思われるため、夜の予定は最新の情報を確認して検討した方がいいかもしれません。

東京の海側は風が強いですが、内陸は35メートルくらいの風の予想が、最新の予想で45メートルになり、10メートル上がりました。
中心近くが必ず一番風が強いとは限りませんが、最新情報を見て、影響がありそうなエリアは雨風にとにかく警戒が必要な状況です。

──よく「雨台風」や「風台風」というが、雨と風両方か?
今回は両方の台風だと思います。
風が内陸でも45メートル吹く予想ですが、16日は銚子では瞬間的に60メートルくらい吹く予想も出されています。
さらに雨も、24時間で区切ると、千葉でかなり降り続ける予想になっていて、300mm降る予想も出ているため、非常に警戒が必要です。

──お盆で多くの人に影響しそうだが、パトリック・ハーランSPキャスターも群馬県に行く予定。交通手段も含め金土日どれぐらいの影響を受けそうか?
群馬県は雨のレーダーでは色が薄くも見えますが、関東のほかの部分と比べると、群馬は雨がそこまで強くない予想にはなっていますが、まとまった雨が予想されているのと、瞬間的には16日から17日にかけて20メートルぐらいの風はどこで吹いてもおかしくない状況があります。
物が飛んでくるような場所は気を付けていただきたい。

──河川はやめたほうがいい?
川は雨が降ると上流で降って増水することがあるため、できれば避けていただきたいです。

改めてピークを見ていきます。
15日夜から16日にかけては強い状態が続くと考えていいですが、特に16日の遅い時間帯になってくるほど、どんどんと強まってくると考えていただけたらと思います。
午後・夜に近い時間帯、上陸が心配される時間帯は、横殴りの雨になると思われるため、警戒が必要です。
ピークに移動できないと考えるならば、前の日に移動するのも1つの手段。余裕を持った移動が必要です。

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