能登半島地震の災害廃棄物仮置き場の閉鎖手続きに不手際があったとして石川県七尾市は5、6両日、臨時に搬入を受け付けることを決めた。2日、茶谷義隆市長が記者会見して発表した。
市によると、同市石崎町の駐車場に設けていた仮置き場に関し、今後の公費解体の進展で大規模な集積場の運営要員が必要になることから、7月30日での閉鎖を決めた。午後3時が締め切り時間だったが、駆け込みでごみを持ち込む市民の車両が列を作り、渋滞が発生。場内の受け付け容量を超える恐れもあったことから、現場の市職員らは急きょ、午後1時45分で締め切ったため、市民から不満の声が出ていた。
茶谷市長は「駆け込みの想定が出来ていなかった。(現場の市職員らは)締め切る前に上司に相談すべきで、不適切な対応だった」などと謝罪した。
5、6両日は石崎町の仮置き場で午前9時~正午、午後1~3時に搬入を受け付ける。罹災(りさい)を証明する書面や運転免許証の提示が必要となる。今後は同市吉田町の「ななかリサイクルセンター」で災害ごみを受け付けるが、事前に許可書の取得が必要。仮置き場では無料で受け付けていた瓦や疊(たたみ)は有料引き取りとなる。コンクリートくずや石こうボードも引き取り不可で、民間の受付先を紹介する。
災害ごみ処理は被災自治体の最大の課題の一つで、県は2月時点で七尾市内でも同市にとって24年分にあたる約50万トンのごみが発生すると推計していた。【竹中拓実】
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