環境省福島地方環境事務所は、中間貯蔵施設にある除去土壌を経由した地下水や雨水の測定装置について、少なくとも3年あまり、不正確な状態で運用されていたことを公表した。
装置を正確に運用するために、計測ずれを定期的に修正する「校正」と呼ばれる作業を担う業者が、報告書の一部を不正に作成していたことが分かっている。

福島地方環境事務所が装置を調べなおしたところ、実際よりも放射能濃度を高く計測してしまう不正確な状態になっていた。
この業者は2021年5月以降、3年あまりにわたって不正な文書を提出し続けてきたという。

なお、この期間中に測定された値はすべて基準を下回っていたため、環境への影響はないという。
中間貯蔵施設のほか、復興拠点で出た廃棄物を最終処分する施設でも、同じように不正な書類が提出されていたことが分かっている。

福島地方環境事務所の調べで不正の動機などは分かっておらず、「不正行為が発覚したことを重く受け止め、厳正に対処していく」としていて、警察にも相談しているという。

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