マイナンバーカードの読み取りアプリを自身のカードで体験する河野太郎デジタル相(右)=東京都渋谷区の三井住友銀行オリーブラウンジ渋谷店で2024年8月1日午前9時16分、古屋敷尚子撮影
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 河野太郎デジタル相は1日、マイナンバーカードのICチップをスマートフォンで読み取るアプリの実証試験をしている東京都内の銀行店舗を視察した。不正に入手された携帯電話や銀行口座が悪用される詐欺事件が相次いでおり、銀行などの窓口で本人確認を厳格化しようとデジタル庁がアプリを開発した。

 東京・渋谷の三井住友銀行オリーブラウンジ渋谷店を訪れた河野氏は、窓口で自身のマイナカードをポケットから取り出して行員に提示。行員が業務用スマホのアプリでカードの券面情報とIC情報を読み取り、氏名や生年月日といった個人情報を確認。偽造がないことが証明された。

 河野氏は「おお、早い。(自身のマイナカードでは)テストしなかったので若干不安があったけれど、良かった」と胸をなでおろしていた。

 政府は本人確認を厳格化するため、対面で契約する場合にはマイナカードなどにあるICチップの読み取りの義務化を決めた。SNSには「マイナカードの取得は任意なのに」といった不安視する投稿もあるが、視察後に河野氏は「対面では(ICが搭載されている)免許証や在留カードも使える。負担感はないと思う」と強調した。

 デジタル庁が開発したアプリは8月下旬に正式な利用が始まり、独自の確認システムを持っていない地銀などでも広く使われると想定されている。【古屋敷尚子】

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