福岡県水巻町で去年6月、姉を殺害し、通帳などを奪ったとされる女の裁判員裁判で19日、検察が無期懲役を求刑しました。

強盗殺人などの罪に問われているのは、住居不定・無職の辻和美被告(52)です。

起訴状によりますと辻被告は去年6月、知人の岡村恵美被告(47)と共謀し、水巻町の町営住宅で姉の辻つぐみさん(当時52)に催涙スプレーなどをかけたあと首を絞めて殺害し、通帳3冊を奪ったなどとされています。

これまでの裁判で辻被告は通帳を奪ったことは認める一方、殺人の罪については一貫して否認していました。

最後の審理となった19日、検察が首を絞めるのに使ったポリ袋には辻被告の指紋が残っていることなどから「辻被告が殺害の犯人だと推認できる」と指摘し、「何の落ち度もない被害者を一方的に暴行し、卑劣で残虐な犯行」として無期懲役を求刑しました。

一方弁護側は「仲が良かった姉を殺害する理由がない」などとした上で、つぐみさんの殺害には「岡村被告が関与した疑いがある」と反論した上で、「辻被告は岡村被告にだまされてお金を送金していて、今回の事件もその延長線上にある」とし、懲役5年が相当だと主張しました。

判決は8月1日に言い渡されます。

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