愛媛県の松山城の城山で発生した土砂崩れについて、愛媛大学の調査グループが19日、現地調査の速報を発表しました。山の表面が崩れ落ちる「表層崩壊」に複数の過程があったと指摘しているものの、崩壊の始まりが城山の上部か中腹部であるかは今後の検討が必要としています。

調査にあたったのは、愛媛大学の防災情報研究センターをはじめとする13人の合同グループ。土砂崩れの2日後に崩壊した城山の状況を現地調査していて、専門教員のメンバーが共通認識をまとめ調査の速報を発表しました。

速報によりますと城山の表面には厚さ1~2mの砂岩があり、土砂崩れの原因はこれが崩れ落ちた「表層崩壊」としています。

崩壊した上の部分は50mに渡って崩れていて、下に行くほど狭くなり、崩れた土砂は途中で滞留することなく多くが下まで流れ落ちたとしています。

また建物に被害をもたらしたメカニズムは「崩れた土と樹木が直接建物に衝突」「少し遅れて泥状の土砂と流木が防護ネットと擁壁を破壊」「泥となった土砂が流れてきた」など、複数の過程があった可能性を指摘しました。

工事と土砂崩れの関連が指摘されるなか、最初に崩れた場所については「山の上部か中腹部、あるいはその両方と考えられる」としたものの、どういう順に崩壊が起こったのかは今後の検討が必要としています。

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