7月に入り新型コロナの感染者数が急増しています。

「第11波」の到来と言われる中、発熱外来をかかえる医療現場の今を取材しました。

福岡市西区の井上さとし内科では、7月に入り新型コロナの感染者数が急増。

18日も午前中から発熱外来を受診する患者が絶え間なく訪れていました。

◆井上さとし内科 井上聡 院長
「(コロナ検査を)希望しない人もいる。けっこう陽性が紛れていると思います。5類移行前の一番爆発した時と似ている。ピークを示している気がします」

福岡県によりますと7月8日~14日の新型コロナの感染者数は9週連続で増加し、1医療機関あたりの平均は14.92人となりました。

これは今年、最も多い人数です。

井上さとし内科では発熱外来を受診するには事前予約が必要ですが、1日に40件近くの予約がある日も…。

◆井上さとし内科 井上聡 院長
「圧倒的に多い症状は『発熱がある』『高熱が出る』」

さらに、これに加えて予約をせずに訪れる人も多いのが実情で、業務が圧迫されています。

「第11波」と言われる今回の新型コロナの流行。

その要因とされるのが変異株の「KP.3」です。

◆井上さとし内科 井上聡 院長
「『重症化リスクは低い』と発表がありました。感染力が強いということですので、感染者数の増加が懸念されます」

こちらの発熱外来は通常の診療室とは別の場所で対応に当たります。

しかし、ひっきりなしに患者が訪れるため5つある診察場所は常に埋まっている状態となっていました。

重症化のおそれこそ少ないものの、通常の診察を平行して行っているため、感染拡大で医療の提供体制が追いつかなくなることを懸念しています。

◆井上さとし内科 井上聡 院長
「医療の提供体制が危ぶまれることを危惧しています。おととしなどは発熱の患者を断らなければいけない状況まで追いやられた。そういうピークが来そうなおそれがありますので心配です」

新型コロナの5類移行から1年以上が過ぎ、世間の感染対策への意識は薄れているのが現状です。

医療の提供体制を維持するためにも、1人1人が感染を拡大させないよう改めて意識することが大切となりそうです。

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