地震によって傾いたため解体作業が進められていた「天王星ビル」から6日ぶりに救出される猫「みかん」=9日午後、台湾東部・花蓮(花蓮県消防局提供)

【花蓮(台湾東部)=白岩賢太】台湾東部沖地震の激しい揺れで大きく傾いた花蓮市の9階建てマンション「天王星ビル」で9日夕、鉄窓に挟まった飼い猫が見つかり、地元消防当局の救助隊員が救出した。台湾メディアによると、隊員がはしご車に上って猫に麻酔をかけた後、窓の鉄筋を切断。無事飼い主の元へ引き渡された。

救出されたのは8階の住人が飼っていた愛猫「みかん(橘子)」。3日朝に発生した地震で飼い主はみかんを部屋に残して外へ脱出。5日から始まったビルの解体工事で8階部分の取り壊し中、現場を訪れた飼い主が7階の鉄窓に挟まれたみかんを発見した。

地元当局は工事を一時中断し、救急車やはしご車が出動。一部の現地メディアは救出の様子を生中継で伝えた。みかんがどのようにして1週間も生き延びたのかは不明という。

解体中の天王星ビルには、他にも飼い猫や鶏が建物内に取り残されているのが確認されたが、地元行政当局の担当者は「救出までは考えていない」と述べた。

地震によって傾いたため解体作業が進められていた「天王星ビル」で、窓枠に挟まった状態で発見された猫「みかん」=9日午後、台湾東部・花蓮(花蓮県消防局提供)

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