働き方改革で多くの組織が女性活躍も促進しようと取り組んでいる。男性の職場のイメージが根強い警察はどうだろうか。滋賀県警が今年4月に採用した新警察官の女性比率は25・9%で2021年以降過去最高を更新し続けている。勤務や施設の状況、そして警察という仕事への思いを二人の若手女性警察官に聞いた。【菊池真由】
東近江警察署・八日市駅前交番勤務・宮野明日香巡査(23)
◆警察官になって1年あまり、感想は?
警察官になるのが夢でした。24時間の交番勤務、交通整理などは大変ですが、女性の容疑者の手荷物検査など女性の警察官にしかできない仕事があり、やりがいを感じること多くがあります。
◆24時間勤務は大変なのでは?
翌日は丸一日休みになります。また、勤務中に休憩できる仮眠室は扉があってプライバシーが守られていると感じます。
◆女性警察官に対する配慮は整っていると感じますか?
はい。交番によって違うかもしれませんがトイレは女性と男性で別々です。また、育休後に復帰される女性警察官もいて、もし、自分が育休を取っても戻ってこられる場所があると感じます。
◆どんな警察官になりたいですか?
大変ですけどそれに勝るやりがいがあります。刑事や鑑識を目指しているので、そこに向かって頑張りたいです。
守山警察署・刑事課・沖紘未(ひろみ)巡査(25)
◆警察官になって今年で4年目。働きやすさを実感することはありますか?
結婚や出産をしても、さまざまな部門に勤務できるのが良いと思います。私はずっと刑事を続けていきたいので、仕事とプライベートを両立するキャリアチャレンジ支援制度(※)は大切だと思います。
◆女性の警察官同士で働き方などを話し合う時間はありますか?
定期的ではないですが、女性同士で集まって話し合いをすることがあります。「トイレに棚を作った方がいいのではないか」など女性ならではの意見が交わせる良い機会です。
◆働き方が変わってきたことは感じられますか?
当直を担当してくださる女性が増えたと思います。お子さんがいても柔軟な対応を心掛けて当直に入ってくださることで働きやすくなりました。
◆警察官を志望している女性の方にアドバイスを。
警察は男性が多いイメージですが、女性でも活躍できる仕事ですし、女性にしかできない仕事もたくさんありますのである意味平等です。しっかりと勉強や仕事をできたら頑張りを評価してくれると思います。
◇(※)キャリアチャレンジ支援制度
女性捜査員のキャリア形成と育児の両立のために県警が2022年1月から導入。当直や夜間の呼び出しを軽減し、捜査部門でのキャリアを継続できる体制を整えた。取り調べ技術向上の指導教育の充実などにも力を入れている。
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