見通しのいい交差点でカメラが捉えたのは、車と車が出合い頭に衝突する瞬間。
近所の人たちが集まり騒然となった現場です。

事故が起きたのは愛知・豊橋市、住宅街にある片側1車線の交差点です。

渋滞もなくスムーズに行き交う車。しかし次の瞬間、直進する車同士が衝突し、緑の車はぶつかった衝撃で浮き上がり、歩道に押し出されました。

一方、赤い車はバンパーが外れるなどフロント部分が大破。ガードパイプにぶつかり停止しました。

衝突後、赤い車の助手席から白いシャツの男性が降りてくると、すぐにぶつかった相手の車に駆け寄り安否を確認していました。

しばらくすると近所の人たちも続々と集まり、声をかけ合いながら事故の対応に当たります。
赤い車を運転していた女性ドライバーは、車から出ると両手で顔を覆い、動揺した様子。

撮影した人は「20代後半か。泣きじゃくって彼氏がなだめていた」とその時の様子を語りました。

「大丈夫、大丈夫。しょうがない」と女性ドライバーを落ち着かせる住民たち。
映像には、通行の妨げにならないよう車を移動させるなど、ドライバーたちを助ける様子が残されていました。

警察によると、ぶつかられた緑の車に乗っていた4人が、ひざの打撲などのけがをしたといいます。

しかし、なぜ見通しのいい交差点であるにもかかわらず、出合い頭に衝突してしまったのでしょうか。

事故直前、赤い車の前方の信号は完全に赤です。
まるで信号が見えていないかのように、スピードを落とすことなく、ノーブレーキで交差点に進入してきた赤い車。

その理由について撮影者は、「また事故かと。この3年間で5件、6件、7件。事故があった信号機は右にある」と現場では事故が相次いでいるといい、信号の位置が原因ではないかといいます。

確かに、赤い車のドライバー目線で見ると、信号機は走行車線の上ではなく反対車線に設置されています。

事故の映像を見た交通事故鑑定人・中島博史さんは「(反対車線のみの信号は)珍しい例ではある。(ドライバーは)信号があることがわかっていなかった可能性が高い。ここ(自分の車線上)にあるはずという思い込みは危険。広く視野を持って確認しながら運転しなくてはいけない」と話します。

警察は、赤い車に乗っていたドライバーについて、過失運転致傷の疑いも視野に入れ捜査しています。

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