福島県須賀川市のキュウリ農家では、これまでの暑さ、そして雨不足で生育や出荷にも影響が出ている。

<少雨で曲がったキュウリ>
福島県須賀川市のキュウリ農家・熊田智裕さん(50)。
5月中旬に苗を植え、6月から収穫が始まっている。天候に左右されやすい露地栽培のキュウリ。畑には汲み上げた地下水などを撒いているが…雨が少なかったことで曲がりが強いものが出ている。

熊田さんは「きゅうりの出来としては、例年通り最高の出来となっています。味も食べるともぎたては瑞々しいですし、甘いです。自然の雨がもっと降っていただけると、きゅうりも湿度があがれば、果形が悪いきゅうりは出来なくて、自然体な真っすぐなきゅうりが出来ると思うんですが」と話す。そして・・・「温度が上がりすぎて、丸まっている。芯が暑さで高温になりすぎて、芯がダメになってしまった。これは今年の傾向だと思います」という。

<生育遅れ収量少なく>
高温対策として、週に1回ほどカルシウム剤を散布し葉がしおれることを防ぐようにしているが、生育も収穫も例年に比べて1週間ほど遅れ、収穫量も3割ほど少なくなっている。
キュウリ農家の熊田さんは「収入が入ってくるものも、遅れてしまいますし、少なくなってしまいますので。雨が少ないということで、水不足になって栄養が吸えなくなるという事はきゅうりが病気にかかってしまう。その辺が今後懸念されるかなと思います」と話した。

<水源の猪苗代湖の水位低下>
郡山市や須賀川市などでは農業用や飲料用に猪苗代湖の水を使っているが、この猪苗代湖でも湖面の水位の減少がみられる。
猪苗代湖の水は安積疏水を通り供給されているが、管理者によると、湖面の水位は6月の1ヵ月間で25センチ減ったということだ。この理由としては、冬の雪解け水が少なかった上に、6月の降水量が少なかったこと、さらに暑さで使われる水の量が増えた事などが考えられるということ。

キュウリ農家の熊田智裕さんは「(安積疏水が)減ってしまうと、水が来なくなる。水がなくなると、農作物はとても作れない状態なので、安定した水の供給をしていただければと思うんですけど、安積疏水の方でもこの天気には困っているのかなと考えます」と話していた。

管理者によると現在、利用できる水は確保できているが、今後水を供給する日を制限するなど対策をとる可能性もあるということだ。

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