■6年ぶりに「ダニ媒介脳炎」を発症した患者 保健所が注意呼びかけ
北海道では登山や山菜採りのシーズンが本格化し、感染症を媒介する恐れのあるマダニが活発になる時期を迎えています。
道内では先月、6年ぶりに「ダニ媒介脳炎」を発症した患者を確認。札幌市保健所などはマダニ対策を徹底するよう注意を呼びかけています。
札幌市保健所によりますと、マダニは森林や草地など屋外に生息し、成虫の体長は3〜8ミリです。生息場所に近づいた動物や人に寄生して、10日以上吸血することもあります。
マダニは感染症の原因となる病原体を保有していることがあり、かまれるとダニ媒介脳炎やライム病、回帰熱などの患者が確認されています。
マダニにかまれて皮膚から離れない場合は、自ら無理に引っ張らずに皮膚科などを受診し、頭部が残らないように除去することが重要です。
北海道の山林では5月中旬、山菜取りをしていた札幌市の50代男性がマダニにかまれ、ダニ媒介脳炎を発症しました。
男性は発熱や手足のしびれを訴えて市内の医療機関を受診し、感染が判明。意識障害やけいれん、髄膜炎、筋力低下などの症状があり、入院しました。
■ダニ媒介脳炎の発生は国内で6例目 過去には男女2人死亡
ダニ媒介脳炎の発生は国内で6例目であり、1993年に1例目が確認されて以降、いずれも道内で発生しており、これまでに40代と70代の男女2人が死亡しています。
札幌市保健所は山に入る際には肌の露出を控えるよう注意を呼びかけています。
【ダニ媒介脳炎の発生状況】
1 1993年 30代女性 渡島保健所
2 2016年 40代男性 札幌市保健所 → 死亡
3 2017年 70代女性 市立函館保健所 → 死亡
4 2017年 70代男性 札幌保健所
5 2018年 40代女性 旭川市保健所
6 2024年 50代男性 札幌市保健所
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