新手の詐欺です。長野県内では、SNSでの架空の投資話などによる詐欺被害が今年だけで4億7800万円に上り、急増しています。また、インターネットバンキングの口座を作らせて悪用する手口も。警察は被害に遭わないためにも「手口を知って欲しい」と呼びかけています。

歴史的な株高が続き、新NISAも始まるなど、高まる投資意欲。この状況につけこんだ詐欺の被害が急増しています。

県警特殊詐欺抑止対策室・南沢朗室長:
「今年はとくにSNSを悪用した投資詐欺、またロマンス詐欺が急増している状況。社会全体として投資の機運が高まっているのも一つの要因かと思う」

SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺とは、SNS上のやりとりで架空の投資話を持ち掛けたり、恋愛感情を抱かせてうその投資に誘い込んだりして、金をだまし取る手口です。


県警によりますと、2024年1月から3月末までの3カ月間で、被害額は4億7800万円余り。2023年の同じ時期よりも4億円以上多く、急増していることがわかります。

著名人や投資家が載ったSNS上の偽の広告へのアクセスをきっかけに被害に遭うケースが目立っています。

県警特殊詐欺抑止対策室・南沢朗室長:
「SNS型のものは人を信用させるという形になりますので、投資家や著名人を信用する。(その後)偽のサイトを立ち上げたり、偽のアプリをインストールさせて『利益が出た』ということでより信用させる」


もう一つ急増しているのがスマホ上で振り込みなどができるインターネットバンキングを悪用した詐欺です。

まず、指定の金融機関にインターネットバンキングの口座を新たに作り、そこに金を集約させるよう指示します。そして、口座番号や暗証番号を聞き出し、勝手に引き出すという手口です。

2023年11月以降、県内で9件・1億8000万円余りの被害が確認されています。被害も高額になりやすく、4月11日には長野市内の70代女性が9090万円余りをだまし取られる被害がありました。

県警特殊詐欺抑止対策室・南沢朗室長:
「スマホ一つあればそこで被害が完結するというような状況ですので、非常に第三者が介入しづらい、未然に防止しづらい手口になります」

被害の急増を受け、八十二銀行が4月21日から1日当たりの振り込み限度額を1000万円から300万円に引き下げるなど、金融機関も対策に乗り出します。

県警はこうした新しい手口があることを知り、SNSでお金の話が出たら詐欺を疑うよう、注意を呼び掛けています。

県警特殊詐欺抑止対策室・南沢朗室長:
「やはり手口を知ってほしい。新たな手口というのは認知度が低いため、詐欺に遭いやすいという状況になるので、SNSをやっているところでお金の話がでたら、ぜひ詐欺を疑ってほしい」

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