沖縄は23日、第二次世界大戦末期の沖縄戦の犠牲者らを悼む「慰霊の日」を迎えた。日米両軍の激しい戦闘で、住民を含む約20万人が命を落とした地上戦から79年。沖縄本島南部の慰霊碑では、犠牲者を悼み、手を合わす人々の姿が早朝から見られた。
最後の激戦地だった沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園では午前11時50分から、県と県議会主催の「沖縄全戦没者追悼式」が営まれ、玉城デニー知事が「平和宣言」を読み上げる。岸田文雄首相も参列して、あいさつする。
第二次世界大戦末期、米軍は日本本土を攻略する拠点とするため、1945年3月26日に沖縄本島の西方沖にある慶良間(けらま)諸島に、4月1日に本島中部の西海岸にそれぞれ上陸した。日本軍は本土決戦の時間稼ぎのため持久戦を展開。司令官の自決で日本軍の組織的戦闘が終結したとされる6月23日まで約3カ月に及ぶ地上戦となった。日米合わせて死者約20万人。そのうち住民の死者は9万4000人(推計)に上り、沖縄出身の軍人・軍属2万8228人と合わせて、沖縄県民の4人に1人が亡くなったとされる。【日向米華、比嘉洋】
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