「たんぼラグビーin京都向島」で、泥だらけで前進する選手たち=京都市伏見区で2024年6月16日午前11時28分、山崎一輝撮影
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 田植え前の水田で楕円(だえん)ボールを追いかける「たんぼラグビーin京都向島」(同実行委員会主催)が16日、京都市伏見区で開催された。子どもから大人まで30チーム、約320人が参加し、選手たちは泥まみれになりながら笑顔でトライを決めた。

 同地域は、1933(昭和8)年に国内で初めての国営干拓事業が行われたかつての巨椋池(おぐらいけ)に位置する干拓地。水はけが良いことから現在でも稲作農業が盛んで、夏から秋にかけては渡り鳥が羽を休めに訪れるなどアマチュアカメラマンにも知られている。

 同ラグビーは、台風被害を受けた地域を活性化しようと2015年に京都府福知山市で実施されたのが始まり。向島地域では、性別や年齢を超えた交流を深め、地域の歴史や自然の恵みを実感してもらいたいと18年から行われてきた。

 試合は水田に作ったフィールドで1チーム4人がプレー。試合時間は5分間で、ラグビーボールを相手のゴールラインまで運んで得点を争う。タックルなどは禁止で、ボールを持った選手の体をタッチすることで動きを止めるルールのため、広い世代が楽しめるスポーツになっている。

 実行委員長の宮本直嗣さん(52)は「大会を通じて、食や自然、人とのつながりの大切さを実感してもらえたらうれしい」と話した。【山崎一輝】

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