兵庫県三田(さんだ)市は、ふるさと納税の返礼品として純金トランプのセット(54枚)の取り扱いを始める。必要な寄付額は「777万円」と縁起の良い数字に設定。市のふるさと納税は伸び悩んでおり、活性化に向けた切り札となることを期待する。
札1枚は縦89ミリ、横58ミリ、重さ0・73グラム。54枚の内訳は、通常の数字や図柄が描かれた52枚とジョーカー(黒色)。残り1枚は「特別カード」として、好きな四字熟語か希望するメッセージ文▽寄付者名を入れた市長感謝状▽ジョーカー(赤色)――の3種類から選択できる。6月中に、ふるさと納税の各サイトに掲載予定。
貴金属品などを製造する三菱マテリアル(東京都)の工場が市内にあり、寄付後に受注生産する。市は昨秋から、返礼品に同社製の純金の名刺やしおり、表彰状などを加えていた。
国の規定で返礼品調達額は寄付額の3割以下と定められており、現在の金相場では範囲内。しかし金は安定資産として人気を集めており、今後高くなると寄付額を引き上げることになるという。
市のふるさと納税の寄付額は2022年度が約2億500万円、23年度が約1億5500万円(見込み)と、三田牛など人気商品があるものの苦戦。純金トランプをふるさと納税への「大きな呼び水」(田村克也市長)として期待している。【土居和弘】
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