9日午前、鹿児島空港近くの山中で、着陸しようとしていた民間の小型機が、
木に接触して引っかかりました。けが人はいませんでした。

国土交通省はこの事故を「航空事故」と認定し、10日午後、運輸安全委員会による調査が行われました。


緑に覆われた木々の間に突っ込んだ格好の、白い機体。

山中から撮影した映像では、横倒しになっていて、木の上に引っかかった状態であることがわかります。

操縦席の窓にはヒビが入り、翼にも大きなキズが確認できます。


国土交通省などによりますと、9日午前11時すぎ、鹿児島空港に着陸しようとしていた、新日本航空の小型機が進入経路を外れ、空港近くの山中の樹木に引っかかりました。

事故現場は空港から南東に約2.4キロ離れた場所です。
10日の撮影中には、空港に着陸しようとする飛行機が、事故現場の上を飛んでいました。

小型機には60代の男性機長と70代の男性の2人が乗っていて、通報を受けた消防が、事故から約3時間半後に2人を救助しました。

2人にけがはありませんでしたが、1人に熱中症の疑いがあり、病院へ運ばれたということです。


新日本航空によりますと、今回のフライトは、70代の男性の操縦技量を維持するための訓練だったということです。

元航空事故調査官の楠原さんによりますと、操縦技量維持のためのフライトは一般的に行われているとした上で、今回の事故は技量不足ではないかと推測します。

元運輸安全委員会 統括航空事故調査官・楠原利行さん
「技量不足。未熟ですね。滑走路の延長線、端を探していたのではないか」

この航空機事故を受け、運輸安全委員会の航空事故調査官3人が10日午後、現地入りしました。

河上擁一 運輸安全委員会・航空事故調査官
「本日は(事故)原因関係者の供述と(事故)現場に行って状態を確認する予定です。行ってみないとわからないので何も言えないところです」

事故調査官らは、事故機を運航していた新日本航空に出向き、聞き取り調査などを行ったほか、事故現場に入って事故機の状態を確認をしたということです。

事故調査官は11日も事故現場で調査を行う予定です。

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