全国ニュースでも多く取り上げられて、気になっている人も多いかと思います。
鹿児島市の認定こども園で、勤務する保育士が、2歳の男の子の首を切りつけたとして殺人未遂の疑いで逮捕・送検されました。
子どもを預かる保育の現場で起きた事件、その時何があったのか、週末の動きを振り返ります。


現場となった鹿児島市の認定こども園は、事件以降、閉園していましたが、10日から希望者を受け入れる、自由登園という形で再開しました。

事件があったのは7日金曜日の午前11時ごろ。

「園児が首から血を流している」

通報を受けた消防が駆けつけたところ、2歳の男の子が仰向けの状態で寝かされ、職員から止血を受けていたといいます。一体何があったのか?

当初、園が保護者にあてた休園を知らせる文書には“事故”という表記が。
そんな中、8日未明に逮捕されたのが、この園で働く保育士、笹山なつき容疑者でした。
園の関係者の発言からも混乱の様子が伝わってきます。


園の関係者
「(目撃した人は)いましたが、複数が絡み合っているのでどういう状況なのかわかりにくい。事件なのか事故なのか正直分からない」

笹山容疑者は、男の子の首を刃物のようなもので切りつけ、殺害しようとした殺人未遂の疑いが持たれています。男の子は首に全治1カ月の重傷です。

笹山容疑者は、警察の調べに、男の子にけがをさせたことは認めていますが、「殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認しています。


池田政昭記者
「警察が園内に入っていきます。これから現場検証が行われるものと思われます」


園では、事件から2日が経った9日も、警察による現場検証が進められていました。
関係者によりますと、事件があったのは園の玄関付近で、周囲には複数の人がいたといいます。
当時何があったのか?


坂口輝記者
「園での説明会を前に、保護者が乗ったとみられる車が(園の)中に入っていきます」


園は9日午後、保護者説明会を開きました。
訪れた保護者はKTSの取材に不安を口にします。


保護者
「何も信用できなくなる。こんなことが起こること自体がだめ」


説明会は2回に分けて開かれ、園側からは保護者に状況説明と謝罪があったということです。
取材に応じた園の代理人弁護士は事件当時の詳細を明かしました。


園の代理人弁護士
「(現場は)玄関口だったという話や、時間はたった2~3秒くらいの出来事で、血が流れていたと。誰もそれは見ていない」


事件発生時に、自らも男の子の救護に参加していたという笹山容疑者。
4月からクラスの担任を持つようになったといいますが・・・


認定こども園の代理人弁護士
「捕まった方(笹山容疑者)のクラスで最近ちょっと事故が多かったということもあった」


園は今後、調査委員会を立ち上げる方針です。
子どもを預かる施設で起きたショッキングな事件。
警察は動機や経緯についてさらに調べを進める方針です。


また、この事件を受け、鹿児島市もこの園に対して指導監査を行ったということです。
今後、鹿児島市では市内全ての園に対し安全管理に関する文書を出す予定にしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。