愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内を走る「ネコバス」に乗ろうとした盲導犬の利用者が、安全性を理由に乗車を断られていたとして、同県の大村秀章知事は16日、「認識不足だったとしかいいようがない」と陳謝した。盲導犬利用者の乗車を想定していなかったとして、県などは乗車できるよう運用を改めた。
ネコバスは、ジブリ映画「となりのトトロ」のキャラクターをモチーフにした車両で、3月16日に運行を開始した。公園を管理する県によると、同日に乗車券を購入した盲導犬の利用者に対し、車両の側面に飛び出しを防ぐ囲いがないことなどから、利用者と盲導犬の安全を確保できないと現場のスタッフが判断。乗車を断ったという。
同日、こうした状況が県に報告され、乗車を断られた利用者からも苦情があった。車両を運行する「モネ・テクノロジーズ」(東京)が福祉関係者から、訓練を受けた盲導犬が急に車両を飛び出すことはないなどと指摘を受け、3月29日以降は利用者に車両の特徴を説明した上で、乗るかどうかを利用者本人に判断してもらう運用に変更した。
大村知事は「(乗車を断られた利用者には)おわび申し上げたい。大いに反省し、すべての皆さんに楽しんでいただくことが必要だと思っている」と述べた。【加藤沙波】
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