島根県江津市など1市3町を担当する江津邑智消防組合は6日、記者会見を開き、組合トップの消防長が複数の職員に対してパワハラ行為を行っていたと発表した。裁判員裁判に関連して休んだり、新型コロナウイルスに感染したりした職員を叱責するなどしたという。会見には消防長も出席し、「言葉の使い方や言い方、タイミングに不適切な面があった」と述べた。
組合によると、消防長は2022年12月、裁判員裁判のために休暇をとることを了承したにもかかわらず、その後に「新しい消防車が入る大事な時期に、なぜそんなものに出るんだ。自分の職責や立場を理解しているのか」と叱責した。また23年6月には、県外であった土砂災害訓練の懇親会に出席した職員2人が新型コロナに感染したことに怒り、謝罪の申し出を拒否して、叱ったり無視したりしたという。
組合公平委員会は今年1月、職員の代表者からの申し立てを受けて調査を開始。申し立てを受けた8件のうち、裁判員のケースなど3件をパワハラと認定した。今後、実態把握や職場改善に向けて第三者委員会を立ち上げる。
組合によると、実態把握中のため現時点で消防長の処分は未定で、当面は消防長として勤務を続けるという。【松原隼斗】
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