独自取材でニュースを深堀りするコーナー、「シンソウ」。7回目は、2024年に入って交通死亡事故が相次いでいる県道・岡山ブルーラインについて。道路の構造が関係していると言います。

「軽自動車は大破し、天井部分が完全にはがれています…」

原型をとどめないほどに大破した軽乗用車。数十メートル先には大型トラックが電柱に突っ込んでいます。

2024年2月、岡山市と備前市を結ぶ県道、岡山ブルーラインで軽乗用車と大型トラックが正面衝突する事故があり、軽乗用車に乗っていた2人が全身を強く打つなどして死亡しました。

岡山ブルーラインでの事故は4月にも・・・車3台が絡む多重事故で1歳の女の子が頭などを強く打ち死亡しました。

相次ぐ死亡事故。共通しているのは、どちらも乗用車がセンターラインをはみ出し対向車と正面衝突したことです。

(岡山県警 交通事故抑止対策官 大場優香警視)
「岡山ブルーラインは中央分離帯がない。もしハンドル操作を誤って対向車線に出ると、対向車にぶつかって事故を起こしやすい」

過去5年間に岡山ブルーラインで発生した交通事故の件数です。このうち、「正面衝突」は17件で、「追突」に次いで、多くなっています。正面衝突の主な原因は、注意散漫で、前方の安全確認が不十分になる前方不注視が7件。ぼんやりしたり他のことを考えたりする漫然運転が6件でした。

これには岡山ブルーラインの構造が関係していると言います。

(岡山県警 大場優香交通事故抑止対策官)
「岡山ブルーラインは信号が少なく、景色もあまり変わらず単調な道。どうしても漫然と運転しがちになる。ブルーラインを運転する時は運転に集中して脇見運転をしない、スマートフォンなどの「ながら運転」をしないようにしてもらいたいと思う。法定速度を守って運転してもらい、全席シートベルトを、子供にはチャイルドシートを正しく着用してもらえれば」

岡山ブルーラインは国道2号の慢性的な渋滞緩和を目的に2004年に無料化されて以降、乗用車の通行量は有料だった頃の約3倍に増えています。

ドライバーは、事故が多く発生している場所という認識を持ち、改めて安全運転を心掛けることが求められます。

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