新茶の色や香りを確認する商社の社員ら=2024年4月15日午前9時49分、斎藤毅撮影

 佐賀と長崎で生産される「うれしの茶」の2024年度の新茶初入札会が15日、佐賀県嬉野市の西九州茶農業協同組合連合会で開かれ、新茶1キロ当たりの最高値が5万8000円(前年5万5555円)と過去最高を記録した。出品量は昨年の1・5倍の3752キロ(同2487キロ)で、平均単価は5642円(同5697円)だった。

 入札会には20農家(同15農家)が「さえみどり」「ゆたかみどり」など5品種125点を出品し、28商社が参加した。

新茶の色や香りを確認する商社の社員ら=2024年4月15日午前10時13分、斎藤毅撮影

 連合会によると、3月に寒の戻りがあったものの、暖冬や年明けからの定期的な降雨により順調に生育。昨年より2日遅いが、例年より2~3日早い初入札となった。品質も新茶らしいしなやかな良い茶が取れたという。

 会場では、商社の社員らが茶葉を手に取って香りや色、形を見極めたり、熱湯を注いで味や香りのバランスを確かめたりしていた。24年度は取扱量1050トン、販売高15億円を見込んでいる。

 同連合会の古川剛・生産販売課長は「昨年は全国品評会で4冠を取った。高級茶の産地として対外的にPRできたので、これを背景に販売に勢いがつけば」と期待していた。【斎藤毅】

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