少年が発砲したとみられる散弾銃=愛知県東海市の東海警察署で2024年5月23日午後6時15分、塚本紘平撮影

 12歳の少年に散弾銃を渡したとして、愛知県警は23日、愛知県知多市のモーターボート修理販売会社役員、吉川修一容疑者(61)を銃刀法違反ほう助容疑で逮捕した。少年は散弾銃を海に向かって発砲したとみられる。

 県警によると、少年は同県東海市の自立支援施設「粋塾」の入所者。粋塾は未成年の入所者を働かせたなどの疑いがあり、代表者らが労働基準法違反容疑で逮捕されている。

少年に発砲させたとみられる散弾銃=愛知県東海市の東海署で2024年5月23日午後6時20分、塚本紘平撮影

 吉川容疑者の逮捕容疑は1月2日、常滑市沖の小型船舶上で散弾銃1丁(117センチ、3キロ)を、娘の氷室友貴容疑者(38)=銃刀法違反容疑で逮捕=と、少年に渡したとしている。県警は認否を明らかにしていない。

 県警によると、散弾銃は吉川容疑者が狩猟や有害鳥獣駆除目的で県の許可を得て所持していたものだった。氷室容疑者の夫で、労基法で逮捕された粋塾代表のスマートフォンを調べたところ、船の上で少年が散弾銃を持ち、海に向かって発砲している動画が見つかったという。

 県警は23日、少年を児童相談所に通告した。【田中理知】

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