刑事裁判に市民感覚を反映させることを目的とした裁判員制度は開始から5月21日で15年です。
全国では辞退する人の割合が6割を超えていて参加しやすい環境づくりも課題となっています。

裁判員制度は18歳以上の有権者から無作為に選ばれた人が裁判官とともに刑事裁判の審理に参加する制度で、殺人や強盗致傷・傷害致死などの重大事件が対象です。

盛岡地方裁判所(岩手県)によりますと、裁判員制度が始まってから2023年2月末まで盛岡地裁で開かれた裁判員裁判対象事件の被告の延べ人数は81人でした。

事件別に見るとこのうち最も多かったのが現住建造物等放火で22人、次いで殺人が19人などとなっています。

一方2022年時点で盛岡地裁の裁判員に選ばれる可能性があった人は1100人で、福井と金沢とともに全国5番目に少ない人数となりました。

また最高裁判所のまとめによると、全国で裁判員に選ばれながら辞退した割合は2024年2月末時点で63.9%で高止まりの状態が続いています。

岩手弁護士会の前田毅会長はめんこいテレビの取材に応じ「参加した人からはおおむね肯定的な評価が続いている。遠方の人や高齢者など参加しやすい環境づくりも必要だ」とコメントしています。

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