宗教団体「エホバの証人」は2024年3月、脱会した信者との交流を禁じる教義の一部を緩和する方針を示した。

しかし、FNNの取材で、今も元信者が家族関係の断絶に苦しむ実態がわかった。

「エホバの証人」は、元信者との交流を禁じる「忌避(きひ)」という教義の一部について、人権侵害との批判を受け、アメリカにある本部の幹部が2024年3月に緩和すると発表し、日本国内にも通知したことがFNNの取材でわかっている。

信仰をやめた男性は、約10年前に破門処分を受けて以来、信者の両親と会えない状態が続いていたが、教義の緩和を受け、関係改善を目指して実家を訪ねた。

元信者・根尾さん(仮名)「ちょっとお話ししましょうか」
父親「はい」、「聖書に対して反抗的だと、やっぱり影響があまりに強いのでなかなか。それを許すと何でもいいということになってしまうので、考え方が同じでないと、ちょっと付き合えないってことですよね」

男性は父親から、信仰上の違いを理由に交流を拒まれた。

元信者・根尾さん(仮名)「ルールは緩和されたとはいえ、全く親子の関係は変わっていないなと」

この問題に取り組む弁護士は、次のように指摘する。

エホバの証人問題支援弁護団・田中広太郎弁護士「(忌避は)極めて深刻な人権侵害。(教団は)胸を張って誇ることができるのか、自分自身問いかけていただきたい」

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