東和銀行は9日、国が2009年に同行に注入した公的資金を14日に完済すると発表した。公的資金350億円のうち200億円は18年に返済しており、残りの150億円を返済する。24年12月としていた返済期限を約半年前倒しする。
整理回収機構が引き受けている第2種優先株式750万株を約162億円で14日に買い戻し、同日付で消却する。返済に伴い東和銀の連結自己資本比率は8.75%程度に低下する見込み。
24年3月末の利益剰余金は719億円まで積み上げ、返済原資に余裕があった。同行の江原洋頭取は「もう少し早く返済できればよかったが、新型コロナウイルス禍で取引先企業の経営状況が厳しく、このタイミングになった」と話した。
同行は07年3月期の連結決算で274億円の最終赤字を計上し、同年10月には不適切融資で業務改善命令を受けた。中小企業への融資余力を高めるため、09年12月に公的資金を受けた。
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