京葉銀行が9日発表した2024年3月期の決算は連結純利益が前の期比5%増の108億円だった。本業のもうけを示すコア業務純益(単体)は3%増の195億円。貸出金利息が5年ぶりに前の期比で増加に転じたほか、預かり資産関連手数料など役務取引等利益の伸びが寄与した。年間配当も従来予想から1円増やし24円とした。

貸出金残高は中小企業向けを中心に3%増の4兆2114億円となった。マイナス金利政策が始まった2016年から4割伸ばしている。同日記者会見した熊谷俊行頭取は「日銀の政策転換は大きな変化だと捉えた。ゼロベースで顧客動向を見定めながら対応していきたい」と話した。

京葉銀行の熊谷俊行頭取

一方、実質与信関連費用は11億円となった。同行は「まだ水準は高くない。だが代位弁済件数などは県内で増えており留意している」とした。

25年3月期の連結純利益は2%増の111億円を見込む。役務取引等利益などが好調に推移するとしたが、「次世代勘定系システム」を25年1月に稼働予定で関係費用が膨らむ見通しだ。

熊谷頭取は「(デジタル分野で)戦略提携したりそなホールディングスとの効果は足元で51億円出ている。システム稼働を機にチャネル戦略も強化していく」と説明した。4期連続の増配も予定する。

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