格付け大手フィッチ・レーティングスは7日までに、三菱UFJ・三井住友・みずほの3メガバンクの長期発行体デフォルト格付けを「シングルA」に1段階引き上げた。劣後債の発行などにより金融危機時の損失の吸収力が高まったと判断した。3月の日銀のマイナス金利政策解除後、主要格付け会社で3メガの格付けを上げたのは初になる。

フィッチは「マイナス金利政策の解除が収益機会の拡大を支える」とし、格上げについて「劣後債務の厚いバッファーを蓄積しており、破綻した場合に外部の一般債権者を保護しうる」と説明した。

3メガグループでは三菱UFJ信託銀行とみずほ信託銀行も「シングルAマイナス」から「シングルA」に引き上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなど3メガの持ち株会社の格付けは「シングルAマイナス」で据え置きとなった。

日本格付研究所(JCR)は23年11月に三井住友、みずほを含む3メガの持ち株会社の長期発行体格付けを「ダブルAマイナス」から「ダブルA」に1段階引き上げた。格付投資情報センター(R&I)も同じ時期に格付けを引き上げている。

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