三菱UFJ銀行の看板=6月

 三菱UFJ銀行は16日、行員による貸金庫の窃盗問題に関する記者会見を東京都内で開いた。半沢淳一頭取は「お客さまに多大な不安を与えたことを非常に重く受け止めている」と述べ、謝罪した。被害は拡大する恐れがあるといい、自身を含めた役員の処分は「調査や分析を進め、責任を明確にする中で具体的に検討していきたい」と語った。  窃盗で懲戒解雇した行員は40代の女性で、銀行で保管する予備の合鍵を悪用していたと明らかにした。合鍵を本部で一括して管理するといった再発防止に取り組む考えを示した。  東京都内の2支店で貸金庫を利用していた顧客約60人が被害に遭ったとしていたが、2支店で新たに数十人から申告を受けたことも明らかにした。時価で十数億円としていた被害は今後広がる可能性がある。  金融庁は16日、銀行法に基づく報告徴求命令を三菱UFJ銀に出した。同行は再発防止策や事件の原因分析をさらに進める。

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