北洋銀行は4日、北海道の2025年度経済成長率(実質ベース)がプラス1.1%になりそうだと発表した。24年度比で0.3ポイント上昇し、5年連続のプラスとなる。個人消費は0.5ポイント上がってプラス0.5%を見込む。物価上昇率が鈍化することで実質賃金がプラスになると予想し、消費者の節約志向が弱まるとみる。

北海道へのインバウンド(訪日外国人)や国内の旅行者は増加する。調査を担った北海道二十一世紀総合研究所(札幌市)の担当者は「国内景気が回復傾向にあることで、北海道から本州への農産品移出も増える」と語った。また半導体製造装置の導入が減ることで、輸入は減少する。これにより財貨・サービスの移輸出入はプラス85.8%となり、24年度のマイナス33.8%から大幅に改善する。

千歳市で最先端半導体の量産を目指すラピダスが進める工場建設などが落ち着くため、公共投資はマイナス23%と24年度のプラス17.2%から落ち込む。札幌市内の大型再開発プロジェクトは、資材高騰などの影響を受けて計画見直しを迫られている。設備投資はプラス2.1%と、3ポイント下がる。

24年度の道内経済成長率はプラス0.8%と、8月時点の予想から0.3ポイント上方修正した。

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