工事が進む夢洲会場=4月4日午前、大阪市此花区(彦野公太朗撮影)

2025年大阪・関西万博で、参加国が自前で建てる「タイプA」を計画している国が53カ国であることが26日、分かった。万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)の幹部が明らかにした。53カ国のうち施工業者が決まっているのが39カ国、そのうち17カ国が着工済みであることも判明した。

施工業者が決まっていない14カ国について、幹部は「(決定に向けて)あらゆるアプローチを強化している」と述べた。ただ、タイプAをめぐっては、最終的に40カ国程度にとどまるとの見方が浮上しており、その数字に近づいている状況もうかがえる。

タイプAを希望していたのは当初60カ国だった。このうち、日本側が建物を提供し、単独国で利用する簡易な「タイプX」に3カ国、複数国で利用する「タイプC」に4カ国が移行。ロシアとメキシコが参加を取りやめ、バチカン(イタリアと共同出展)とコロンビアが新たに参加を表明している。

タイプAを希望する14カ国が施工業者を見つけられていない状況について、26日に都内で会見した日本建設業連合会の宮本洋一会長(清水建設会長)は「(それらの国が建設できるかは)分からない。1年半ぐらい前からさまざまな発言をしていた。何とか、頑張ってほしいと言うしかない」と述べて、対応は容易ではないとの認識を示した。

宮本氏はさらに、会場中心部を囲むように建設される大屋根(リング)の内側で今後、海外パビリオンの建設工事が「集中的に行われる」との認識を示し、双方の工事が混乱しないよう「調整をしてほしいと、万博協会に申し上げている」と述べて対応を求めた。

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