肥後銀行の笠原慶久頭取は「利用データを営業施策にも生かしたい」と話す(30日、熊本市)

九州フィナンシャルグループ(FG)傘下の肥後銀行は30日、開発中のスマートフォン決済アプリ「くまモン!Pay」について、2025年5月末にサービスを始めると発表した。VISA(ビサ)などの仮想プリペイドカードをアプリ内で発行し、交通機関や店舗の利用時にタッチ決済できる。QRコードやデジタル商品券による支払いも対応する。

アプリは米アップルの基本ソフト「iOS」向けに25年5月から提供し、同6月には米グーグルの「アンドロイド」でも使えるようにする。肥後銀は28年に月間17万人がアプリを利用すると想定している。

プリペイドカードはVISAのほか電子マネー「iD」ブランドでも発行できる。アプリにチャージ(入金)するには金融機関の口座が必要で、日本電子決済推進機構(JEPPO)のスマホ決済サービス「Bank Pay(バンクペイ)」を通じてチャージする。肥後銀は熊本県内の他の金融機関にもサービス連携を呼びかける。

26年1月以降には店先のQRコードを読み取る決済や、自治体などが発行するデジタル商品券での支払いに対応する。電車やバスの定期券としての機能追加や、多言語対応にも取り組む考えだ。肥後銀の笠原慶久頭取(九州FG社長)は30日の記者会見で「利用データを分析して営業などの施策に生かすことも取り組みたい」と述べた。

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