近鉄グループホールディングス(GHD)は25日、取締役会を開き、小林哲也会長(80)が取締役相談役に退き、都司尚(つじたかし)社長(66)が会長に、若井敬(たかし)取締役専務執行役員(64)が社長にそれぞれ就任する人事を内定したと発表した。6月に予定される定時株主総会、取締役会で正式決定する。
近鉄GHDは昨年3月、小林会長が相談役に退き、傘下のKNT-CTHDの米田昭正社長がGHDの新たな社長に就任するトップ人事を発表していた。
しかし直後に、KNT-CTHD子会社の近畿日本ツーリストが新型コロナウイルスのワクチン関連事業で自治体などに過大請求をしていたことが発覚し、人事の大半を撤回。小林氏が会長を続投していた。
25日に大阪市内で行われた会見で小林氏は、新人事を内定した理由を説明。近ツーが過大請求を行っていた34自治体との交渉を終え、全額を返金したことで問題への対処に「おおむね目途が立った」ためなどとした。
若井氏の社長就任については、経理部門の役員を務めるなどグループ経営に精通しており「効率的な経営ができると判断した」などと語った。
若井 敬氏(わかい・たかし)京大卒。昭和58年近畿日本鉄道(現近鉄GHD)。令和3年から近鉄GHD取締役専務執行役員。愛知県出身。
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