山陰合同銀行の調査によると、山陰両県の企業で2024年度に賃上げを実施したのは86%で前年度とほぼ同水準だった。このうちベースアップ(ベア)を実施したのは61%で、前年度比5ポイント増加した。ベア率の平均は3.03%で0.17ポイント上昇した。

県別の賃上げ率は島根県88%、鳥取県は84%だった。同行は「物価上昇への対応や人材確保に向けた賃上げ意識の高さがうかがえる」と分析している。

いずれの業種も80%を超す企業が賃上げを実施した。卸売業、小売業、サービス業ではベア実施の割合が定期昇給より高かった。ベア率は製造業、建設業、サービス業で前年度実績を上回った。

25年度については71%が賃上げを実施する意向と回答。ベア率の平均は2.63%だった。同行は「賃上げの勢いは持続する見込み」とみている。

調査は8月19日から9月17日まで、山陰両県の1205社を対象に実施した。ウェブなどによるアンケート形式で、44%にあたる535社から回答を得た。

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