経済同友会の新浪剛史代表幹事は18日の会見で、持論である最低賃金1500円の早期実現に向けて「払えない経営者は失格なんです」などと強調し、世界から取り残されている現状に危機感をあらわにした。  最低賃金1500円の実現目標について、石破茂首相は「2020年代」と表明しており、新浪氏は「5年以内」と主張してきた。

◆地方経済の破綻懸念は「全くナンセンス」

 新浪氏はこの日の会見の最後に自ら切り出し生産性の高いところに(雇用者が)移るようにすべきだ」「(全雇用者に占める中小企業で働く人の割合である)7割の人の生活レベルを上げ、幸せを考えたら、払えない経営者は失格というのが経済同友会の主張だ」とまくしたてた。

新浪剛史氏(資料写真)

 一部の記者から地方で中小企業の倒産が相次いで地方経済が破綻するのではと問われると「(医療や福祉を支える)エッセンシャルワーカーは1500円でも集まるかどうか。全くナンセンスな主張だ」と一蹴。「(小規模が乱立する)中小企業は合従連衡するのがいいし、それを志向する経営者たちはいる」と中小企業の保護政策こそが間違いだと指摘した。  また、今回の衆院選で主要政党に経済対策やエネルギー政策など重要政策6項目に関する質問書を送り、その回答に経済同友会の評価を加えてホームページに掲載すると発表。各党の政権公約や重要施策を国民に示すためで27日の投開票日の前に示す。(久原穏) 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。