JPモルガンの7〜9月期の1株利益は予想を上回った(ニューヨーク市)=ロイター

【ニューヨーク=斉藤雄太】米銀最大手JPモルガン・チェースが11日発表した2024年7〜9月期決算は純利益が前年同期比2%減の128億9800万ドル(約1.9兆円)だった。融資業務などから得る純金利収入は増えたが、不良債権処理にかかる与信費用が2倍以上に増えたのが重荷になった。

事業会社の売上高に相当する純営業収益は7%増の426億5400万ドルだった。1株当たり利益(EPS)は4.37ドルで、純営業収益とEPSはともに市場予想を上回った。

純金利収入は3%増の234億ドルだった。預金などの調達金利と融資などで稼ぐ金利の差になる利ざやは期中平均で2.58%と0.14ポイント縮小したが、融資残高の増加で補った。

非金利収入は12%増の192億ドルだった。債券や株式の引受業務が好調で投資銀行ビジネスの手数料収入が3割増えた。資産運用業務で得る手数料収入も好調だった。

与信費用は31億ドルと2.2倍に拡大した。貸倒損失が21億ドルと4割増えたほか、融資の焦げ付きに備える貸倒引当金もクレジットカードなどの消費者向けを中心に10億ドル計上した。

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