財務省は野村証券の国債市場特別参加者の特別資格を停止する

財務省は11日、長期国債の先物取引で相場操縦が発覚した野村証券について、日本国債の入札に好条件で参加できる国債市場特別参加者(プライマリー・ディーラー、PD)の特別資格を15日から11月14日まで停止すると発表した。期間中はPDによる会合への参加といったメリットも得られなくなる。

証券取引等監視委員会によると、野村証券のトレーダーが2021年3月9日に大阪取引所の長期国債の先物取引で、実際に取引を成立させる意思がないのに大量に売買注文を出す「見せ玉」と呼ばれる手口で不正に価格を操っていた。

監視委は同社に2176万円の課徴金納付を命じるよう金融庁に勧告している。

野村証券は資格停止を受け「事態を厳粛に受け止め、関係者に多大なるご迷惑と心配をかけたことを心よりおわび申し上げる」とのリリースを公表した。

PDの特別資格を巡っては、18年に三菱UFJモルガン・スタンレー証券、19年にはシティグループ証券も財務省から1カ月の停止処分を受けている。

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