記者会見する林氏㊧と境氏(24日、岐阜県大垣市)

大垣共立銀行は24日、林敬治常務取締役が頭取に昇格する人事を発表した。6月中旬以降の株主総会を経て正式に就任する。境敏幸頭取は代表権のある会長に就く。同行の頭取交代は5年ぶり。ネット銀行との競争激化など、経営環境の変化にスピード感をもって対応するため体制の転換を決めた。

岐阜県大垣市内で記者会見した林氏は「顧客の中小企業には物価高など課題が多い。コンサルティング業務を強化していきたい」と抱負を述べた。「経営のスピードを一層早くする」とも語った。

林氏は不動産仲介会社の社長を4年間勤めるなど、一般事業会社も経験している。「銀行は事業ごとの採算性意識が低い」と指摘。日銀が金融緩和政策を修正したことに関連して「金利収益だけが銀行収益ではない」と、事業の多角化の必要性を強調した。

境頭取は就任後の5年間を振り返り「銀行収益の構造改革は軌道に乗った」と述べた。交代の理由について「環境の変化に対応するため」と説明し「(林氏のような)幅広い見識を持ったトップが望ましい」と話した。

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