次世代半導体の国産化を目指すラピダスが総額1千億円規模の融資を3メガバンクと日本政策投資銀行の4行に要請したことが21日、関係者への取材で分かった。量産に向けて資金を確保する一環とみられる。トヨタ自動車など既存株主にも追加出資を求めているもようで各社の対応が焦点だ。  ラピダスはこれまで政府の助成を中心に事業を進めてきたが、2027年に見込む量産に向け、官民合わせて5兆円規模の投資が必要とされる。実現すれば初めて金融機関からの本格的な融資となり、ラピダスにとって大きな前進となる。  融資を要請したのは三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、日本政策投資銀行。  政府はこれまでにラピダスの研究開発などに総額9200億円の助成を決定。民間企業からはトヨタやNTT、ソフトバンクなど日本の主要企業8社から総額73億円の出資を受けた。量産に向け、約4兆円が不足している。  資金調達に本腰を入れるラピダスだが、技術確立や顧客開拓は容易ではなく、量産へのハードルは高い。銀行には融資に慎重な意見もあり、難航する可能性もある。


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