りそなホールディングス(HD)傘下の関西みらい銀行とみなと銀行は1日、貸出金利の基準となる短期プライムレート(短プラ)を引き上げると発表した。日銀が7月31日に追加利上げを決めたことを踏まえた措置で、引き上げは2007年3月以来となる。

関西みらい銀行は短プラを年2.55%から2.7%、みなと銀行は1.8%から1.95%へ引き上げる。短プラの水準はそれぞれ約16年ぶりの高水準となり、両行とも9月2日から適用する。

短プラは期間1年未満の短期貸し出しの最優遇貸出金利のことで、中小企業向けの融資や変動金利型の住宅ローン金利の指標となる。これまで企業や個人は低金利でお金を借りることができたが、短プラの引き上げは本格的に「金利ある世界」が始まることを意味する。

短プラの引き上げは銀行の業績を押し上げる。関西みらい銀行とみなと銀行はマイナス金利政策解除前の試算で、短プラが0.1%上昇すれば預金を貸し出しに回して得られる利益がそれぞれ約47億円、約12億円増えると想定している。

両行は1日に普通預金金利の引き上げも発表した。ともに0.02%から0.1%へと17年ぶりの水準に引き上げ、9月2日から適用する。定期預金の金利についても引き上げを予定している。

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