みずほ銀行の加藤勝彦頭取は本紙のインタビューで、1万円札の新紙幣の顔になった渋沢栄一が公益を重視した経済活動をすべきと「道徳経済合一説」を提唱していたことを踏まえ、「現代でも公益と私益を両立し、社会課題に取り組むことが重要だ」と述べ、持続可能な社会課題の解決に金融業として注力する考えを示した。

インタビューに答えるみずほ銀行の加藤勝彦頭取

 渋沢は1873年に同行の源流となる第一国立銀行を設立した。加藤氏は「(欧米列強がアジア進出する中)渋沢は経済発展によって日本の独立を高めようとした」と述べ、産業育成に力を入れた渋沢にならって、現代の新興企業育成・支援への意欲を示した。  加藤氏は「(渋沢が現代に生きていれば)サステナビリティー(持続可能性)に向けた企業の連携に力を注いだのではないか」と話した。水素技術など持続可能な社会づくりに向けた融資を2030年までに従来の25兆円から100兆円に増やす目標を明らかにした。 

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