路線価が39年連続で全国最高となった「鳩居堂」前=東京・銀座
国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2024年分の路線価(1月1日時点)を発表した。全国約31万5千地点の標準宅地の平均変動率は前年比2・3%増となり、3年連続の上昇。現在の計算方法になった10年以降最大の上昇率で、初めて2%を超えた。 昨年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行。「脱コロナ」に伴う回復基調が鮮明に出た。マンションの需要が手堅く、インバウンド(訪日客)が訪れやすい都市部を中心に勢いが見られた一方、交通アクセスの悪い地方都市は伸び悩んだ。 今回の路線価に、1月1日発生の能登半島地震の影響は反映されていない。このため国税庁は路線価とは別に新潟、富山、石川の3県全域の計約2万1千平方キロメートルで被災状況を反映させる「調整率」を公表。石川県輪島市や同県珠洲市などで税負担を軽減する。 都道府県別で上昇したのは29都道府県で、昨年から4増えた。下落は16県で、昨年から4減った。上昇率トップは5・8%の福岡県で、沖縄県(5・6%)、東京都(5・3%)などが続いた。
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