決算について説明する京都信用金庫の竹口常務理事(京都市)

京都信用金庫が発表した2024年3月期単独決算は、税引き利益が前の期比42%増の20億円だった。手数料収入の増加や経費減少が寄与した。本業のもうけを示すコア業務純益は9%増の57億円。国債の売却益などで債券関係損益が12億円の黒字になった。前の期は投資信託の損失処理などで14億円の赤字だった。

期末の預金残高は公的機関などで減り1%減の2兆8483億円だった。貸出金は1%増の1兆8611億円。ゼロゼロ融資の返済が進む中でも半導体関連など製造業の設備投資が進んだという。

不良債権処理額は9%増の37億円だった。記者会見した竹口尚樹常務理事は「観光関連以外のサービス業が一部不調で予防的に引き当てを増やした」という。また竹口氏は「貸出金利回りは下げ止まっており、本業支援を通じて適正な金利を受け入れてもらえるようにしたい」と述べた。

窓口の営業時間を午前のみとする「課題解決型店舗」を25年1月までに46店と全体の約半分に広げる方針も明らかにした。職員が午後の時間を使い、地域の企業や個人の課題解決業務に集中しやすくする。中長期で経費削減や手数料収入の拡大につなげる。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。