経済同友会の新浪剛史代表幹事は16日の会見で、政府が医療保険料と合わせて徴収すると決めた「子ども・子育て支援金」について「国民のポケットから安易に取るのではなくて、しっかりと歳出改革をしてくれるものと思っている」と述べた。国民の実質負担が増えないように歳出改革を徹底するようくぎを刺した。

経済同友会の新浪剛史代表幹事

 「せっかく賃上げして、実質賃金をプラスにし、可処分所得を増やしていこうという時に、逆行することのないようにしてほしい」と強調。その上で「社会保障分野には無駄が多い。そこに(歳出改革の)手を付ければ、後期高齢者医療制度の窓口負担金や健康保険料の低減を図ることができる」と指摘した。  また生成AI「ChatGPT」を開発した米オープンAI社が東京にアジア初の拠点を設立したことに絡み、日本のAI人材確保策について言及。「外国の高度人材を集めるには家族が滞在できるよう制度を整えたり、中期的には工科大学を増やしたりする必要がある」と、官民が協力して対応を急ぐべきだとの認識を示した。(久原穏) 

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