マンションの賃料が上がり続けている。東京カンテイの「三大都市圏・主要都市別/分譲マンション賃料月別推移」によると、マンション1平方メートルあたりの賃料(以下賃料)は、4月の東京都で4192円。6カ月連続の増加で、2020年1月からは4年余で計約680円のプラスとなった。  上昇基調での推移には、都心部の傾向が影響したとみられる。同調査によると、23区に限った賃料は4316円(今年4月)で、4087円だった昨年4月から1年で230円上げた。  中でも、特に高い上昇率を見せているのが都心5区(港、千代田、中央、新宿、渋谷)だ。  「住宅マーケットインデックス2023年下期」(日本不動産研究所、アットホーム、ケン・コーポレーション)によると、都心5区の賃料は1999年の調査開始以来、築年数などにかかわらず全ての区分で過去最高となった。例えば「新築・専有面積80平方メートル以上」の物件同士で比べると、都心5区の1平方メートルあたり賃料は7607円(前年同期比4.2%増)なのに対し、23区は同6308円で、1300円の差があった。  また、都心5区では中古(築10年)物件に手堅い賃料上昇が見られることも特徴。同じ「専有面積40平方メートル未満」の場合、「都心5区・中古」の賃料は、「23区・新築」よりも500円ほど高かった。  国の住宅・土地統計調査(18年)によると、借家で暮らす人は国内に1912万4700世帯、3359万8100人。家計に直結する賃料上昇の動向に注目が集まりそうだ。(高田みのり) 

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