IPO挑戦隊に新たに入会した経営者ら(20日、福岡市中央区)

福岡証券取引所は20日、新規株式公開(IPO)を目指す九州・沖縄などの企業を対象とする支援プログラム「九州IPO挑戦隊」の入会式を開いた。16期にあたる2024年は4県の5社が入会し、九州のほか神戸市の企業も加入した。福証が24年度中に開設する「福岡プロマーケット(FPM)」について、数年内の上場を目指す企業も複数みられた。

スマート農業を手掛けるファーマーズサポート(鹿児島市)の春日良一代表は「プロ市場への早期上場を果たし、資金調達や知名度向上を図りたい」と話した。上場できれば、調達資金を新事業の開発や海外展開などに充てる考えだ。

通信事業者の関西ブロードバンド(神戸市)は初めて兵庫県から入会した。過疎地域で通信網整備に注力しており、九州の離島などを営業地域としている。福証ではプロ市場を経て新興企業向け市場「Qボード」などに昇格する構想を描く。

九州IPO挑戦隊は福証や福岡県ベンチャービジネス支援協議会などが主催している。09年に発足し、上場を目指す企業の経営体制整備や、事業計画づくりを支援してきた。23年までに73社が入会し、5社が上場した。

福証の長宣也理事長は「FPMは国内で最も上場しやすい市場になると考えており、ぜひ活用してほしい」と述べた。

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