生成AI(人工知能)を手掛けるスタートアップのneoAI(東京・文京)は16日、AIチャットシステムを手軽に構築するソフトウエア「neoAI Chat(チャット)」をゆうちょ銀行に導入したと発表した。ゆうちょ銀行は労務に関する社内の問い合わせに対する回答をAIに代替させるなど、業務効率化を進める。
neoAI Chatは米オープンAIの対話型AI「ChatGPT」と米マイクロソフトのクラウドを活用して、従業員からの質問に対して的確に回答できるようにするシステムだ。顧客は社内データをアップロードするだけで、例えば経費精算や顧客対応など特定の業務に関して専門性を持つ「AIアシスタント」を早ければ即日に構築できる。
ゆうちょ銀行は2023年の実証実験を通じ、効果が確認できたことから正式に導入を決めた。まず労務に関する照会業務や文書作成などで活用する。同行の担当者は「既存の文書を準備するだけで簡単に専門的なAIを作ることができる点に魅力を感じた」と説明する。
neoAIはAI研究の第一人者として知られる東京大学の松尾豊教授の研究室に所属する学生起業家の千葉駿介氏らが22年に創業した。金融機関やコンサルティング、事業会社の生成AI導入を支援し、数十社と協業している。23年にはAI開発のPKSHA Technologyが運営するファンドや松尾教授などから5500万円を調達した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。